学校法人愛知ルーテル学院 名古屋ルーテル幼稚園

チャプレン通信

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「主よ、あなたの道をお教えください。」
(詩編 86.11) — チャプレン:徳弘浩隆牧師 —

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1. 名古屋市に越してきて2年がたとうとしていますが、少しずつこの街の道がわかるようになりました。

 でも、高速道路で「えー、これ、どっち?」と、分岐点の直前で迷う事もあります。人生も、子育ても同じですね。急な判断で失敗することもあるし、安全策で立ち止まってみたけれどずっとそのまま、という時もあるかもしれません。道はたくさんあって、行き止まりでなければ遠回りをしてもどこかでつながっているもの。行き止まりでも引き返せばいいというアドバイスもあるでしょう。

 

2. しかし、今日の祈りの言葉は、「主よ、あなたの道を」と呼びかけています。この「主」はもちろん「神様」の事ですね。

 どの道を行ってもいいかもしれないけれど、もっと安くて、もっと簡単な道があるかもしれないけど、「神様、あなたの道を教えて下さい」という祈りです。安易に決める近道や安上がりの道ではなくて、少し面倒で遠回りでも、少しコストがかかっても、神様の目から見たら、一番良い、いまの私が行くべき道があるのです。

 

3. この詩篇は、「神様、聞いてください、答えてください」「私は困って、座り込んでいます」と訳せる言葉から始まっています。

 そして続きでは「傲慢なものが逆らい、乱暴なものが私 のいのちを狙っています」と大変さを説明しています。しかし、「神様、あなたは愛と憐み、 忍耐と正しい方ですから」と、もっと前の聖書の言葉を引用しながら神様に祈っているの です。その、昔モーセが神様から十戒の言葉をもらうときの言葉を引用されると、神様も 「それを持ち出してお願いしてきているのかい」と放ってはおけなくなるでしょう。

 

4. 困難や迷いに出会う → 謙虚に神様に祈る→人間の知恵や損得勘定ではなく、神様の目から見て一番良い行くべき道を選ぶこと、の大切さを学びましょう。

 でもその根拠は、無理やりな信仰ではなくて、今まで体験してきた神様から守られたこと、赦されたこと、救われたことを思い出すことです。その時、安心と自信も出てきます。

 

5. 今まで神様や、人から愛されてきたこと、そんな出来事を指折り数えてみませんか?

 心が落ち着き、本当に自分が行くべき道が見えてくるものです。こどもたちにも、そんなときの、安心の根拠・よりどころを教え・体験させてあげること、これが私たちの大切な仕事かもしれません。指折り数えて片手で足りるかな?両手がいるかな?神様は、神と人を愛するようにと、10の戒めをくれたことも思い出せますね。不幸せや恨み言ではなくて、幸せや愛されたことを数えてくださいね!