学校法人愛知ルーテル学院 名古屋ルーテル幼稚園

10月の聖句

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今月の

めいめい自分のことだけでなく、他人のことにも注意を払いなさい。

フィリピの信徒への手紙 2章4節


 ここで使われている「他人」という言葉は、「異質な存在」という意味である。自分ではなく、異質な存在のことに注目するようにと、使徒パウロは語る。一般的には「異質な存在」は秩序を乱す困った存在。そのような存在を排除したいと我々は思うものである。人間は、自分の安寧のために、異質性を排除して、同質性で統一したいのである。しかし、それでは新しいことは開かれない。新しいことは質的に新しいのだから、異質なのである。この異質性に注目するようにとパウロは言う。それは、異質性を排除せず、受け入れることを目指して語られている言葉である

 この異質性の受容という出来事は、キリストの十字架において現れている神の原理であると、続く箇所でパウロは語っている。このパウロの言葉は、異質性を受容するキリストがおられなければ、新しい世界は開かれなかったという信仰に基づいた教えなのである。

 こどもたちはある意味で我々の社会に対して「異質な存在」である。何故なら、こどもたちは根本から問うからである。「どうして?」、「なんでそうするの?」と問われて、親は真正面から答えるであろうか。むしろ、「今忙しいから」と言って、答えずに、こどもが忘れてくれることを願う。「今は知らなくても良いの」と質問を抑え込んでしまうこともある。こうして、こどもたちは「異質性」を悪いことであると考えるようになる。

 異質性に注目することで、自分自身が闇に葬っていた疑問に注目することになるのである。そのとき、我々は新しい世界に開かれて行くであろう。こどもたちの異質性に注目するとき、我々親もこどもたちも神の新しい世界に生きるのである。

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