10月の聖句
10月の聖句
フィリピの信徒への手紙 2章4節
他人のことよりも自分のことが大事。そのとおりです。自分のことを大事にすることができなければ、他人のことも大事にすることはできません。自分を受け入れているとき、他人のことも思いやる力が出てきます。自分が満足していなければ、他人を満足させることはできません。
わたしたち親は、こどもが自分の満足だけを求めて欲しくないと思います。他人のことも考えてあげて欲しいと思います。そのためには、まずはその子自身が受け入れられ、満たされていることが必要なのです。この言葉が語られたのは、キリストがあなたのためにすべてを満たしてくださり救ってくださったように、満たされ救われたあなたは自分だけの満足で終わらないようにと勧めるためです。
他人を満足させる力は、キリストがこのわたしのためにすべてを捨てて、わたしの弱さも欠けも満たしてくださったと信頼する心から生まれます。何もないところで勧められている言葉ではなく、すでに満たされているあなたがたは他人のことにも良く目を注いで、その人の必要のために仕えなさいと使徒パウロは信徒たちに勧めました。キリストがあなたがたを満たしてくださったように、あなたがたも他人を満たしてあげなさいと。
こどもたちは満たされることで、与えることができるようになります。どんなに困ったことをしても、満たされたいという気持ちが困ったことをさせるのだと受け止めてあげてください。こどもたちが他人のことに目を注ぐことができるために、わたしたち親はこどもたちのことに良く目を注いで、彼らを受け入れることが大事なのです。満たされた子らが、お友だちと一緒に成長する子になっていきます。
チャプレン 末竹十大