学校法人愛知ルーテル学院 名古屋ルーテル幼稚園

12月の聖句

名古屋ルーテル幼稚園HOME > 2015年度の聖句 > 12月の聖句

今月の

神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。

ヨハネによる福音書 3章16節


 この原文は「独り子を彼(神)は与えた。世を愛したから」である。主文は「神は与えた」である。与えた理由が「世を愛したから」と言われる。そして、これに続く文「彼へと信じる者すべてが滅びないで、永遠の命を持つために」が目的を語っている。ということは、「世を愛した」理由は何も語られていないことになる。「愛」とは理由なく「与える」ことだからである。

 神はすべての人が永遠の命を持つことを願って、独り子を与えた。これが目的であるならば、すべての人が永遠の命を持っていないのである。永遠の命を持っていないということは、神の意志に従っていないということである。神の意志に従っていないが、神の意志は知っている。それゆえに、神に裁かれないようにと闇に隠れることになる。これが人間の罪の状態である。この状態から永遠の命という真理を生きる命に生きて欲しいと神は願った。それゆえに、すべての人のために「独り子を神は与えた」のである。すべての人が「与える愛」を生きて欲しいからである。

 クリスマスの意味は、「与える愛」。我々はもらうことばかりを考えてしまう。ただでもらいたいばかりではなく、もらえる人間になることで評価されることを求める。「良い子にしていたら、サンタさんがプレゼントを持ってくる」とこどもたちに教えることで、「良い子である」ことを道具として生きることを教える。こうして、我々はこどもたちを「獲得する生」へと導くことになり、争いの思想を植え付けるのである。平和は「与える」ことのうちにある。

 クリスマスの主の「与える愛」をいただいて、「与える愛」を生きるこどもたちでありますように。我々大人も「与える愛」を生きていけますように。

チャプレン 末竹十大

年主題

さあ、漕ぎだそう 奏でよう